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時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
日頃は当会の業務について格段のご理解・ご支援を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、徳島県においては県産材利用促進条例が策定され、公共建築物や民間建築等への県産材利用が進められているところです。山にはこれまでに植えられたスギなどが育ち、利用できる資源が多くなっています。太径丸太の出材が多くなっていますが、一方では住宅様式が変化し、和室等での造作材需要が減少し、せっかくの大径優良丸太も、その需要先を失っている状況です。
今回、こうした現状を把握するとともに課題解決にむけた施策に活かすため、県から依頼があり皆様方へアンケート調査を実施させて頂くこととなりました。お忙しい中とは存じますが、ご協力頂ければ幸いです。
TEL 088−662−2521
FAX 088−662―2224
E-mail info@awa-kenmokuren.com
URL https://awa-kenmokuren.com/
アンケート送付先
徳島県木材協同組合連合会 宛
FAX 088−662―2224
E-mail info@awa-kenmokuren.com
スギ大径材利用にかかるアンケート
貴社名 中飯賀業建築研究所
ご担当者 (役職) 所長
(お名前) 中飯賀業
連絡先 090-3786-8925
E-mail nakachn@lime.ocn.ne.jp
1 貴社についてお教えください
(1)年間の木造建築設計件数 新築 5 件(棟) リフォーム 1 件(棟)
(2)年間の木質内装・外装設計件数 新築 件(棟) リフォーム 件(棟)
※木造建築は在来軸組工法、枠組壁工法をいいます。枠組壁工法の場合、その旨、明記
してください。
※木質内・外装はRC、S造の建築物の床、天井、外壁等に木材を使うものです。
この場合、製材品に限らず、集成材、合板、建材を使う場合もご記入ください。
2−1 貴社が設計で対象とする木材についてお聞きします。
(1) 構造材料について県内で製材されたスギ材(徳島すぎ)は使われていますか?
よく使う
※いずれかを選択してください
(2) 内・外装材料について県内で製材されたスギ材(徳島すぎ)は使われていますか?
よく使う
2−2 (1)、(2)で、「よく使う・使うことがある」と答えられた方にお聞きします。
徳島すぎで設計する理由をお教え下さい。(施主が求めるから、入手しやすいから等)
(お答え) 人の住まいは古くから身近な材料を使用して作ってきた。そのことは自然であり自然の一部として生きていく人間にとってもあたりまえで自然なことである。身近なところに必要な材料がない場合は仕方ないが、安価だからと言う理由にて外材を多量に輸入した歴史は今からすれば大きな間違いであった。徳島杉は人にも優しく優秀な材料であるが、戦後の林業政策や業界の怠慢により衰退する結果となり非常に残念である。私は通常の木造住宅の約4倍の杉材を使用するNハウス工法の住宅を建て続けているが最近では杉材の入手が困難を極め請け負った業者も苦労している。材料が入手出来ないため工期が延ばされてお施主様にも迷惑をかける始末である現状に先行きを危ぶんでいる。 |
2−3 (1)、(2)で、「使わないかほとんど使わない」と答えられた方にお聞きします。
県内で製材されたスギ材(徳島すぎ)を設計に使わない理由をお教え下さい。
(施主の指示がないから、コストがかかるから等)
(お答え) |
3 県内で製材されたスギ材(徳島すぎ)を使う、使わないにかかわらず、お聞きします。
仮に県内で製材されたスギ材(徳島すぎ)を使う場合、何が判断基準となりますか?
(コスト、納期、品質、価格など具体的にご記載頂ければありがたいです。)
(お答え) コスト、価格、品質についてお施主様に明確に説明できる安定した価格表が必要です。戦後この基準が他の材料で確立されたが木材は確立されなかった事が使われなくなった最大の原因です。時価のすし屋のような商売は現代には通用しません。また木材検査時に驚くような良い材料と悪い材料がお施主様の運不運に機縁するような状態では好まれません。現在建築中の建物では見えるところの部分に節が沢山あり見えない場所が無節となっている。このような残念な結果にならないように品質管理を徹底し、全体の価格を上昇させ適材適所に木材を使用できるようにするべきである。 納期について40坪程度の木造住宅でも乾燥材の入手が困難を極めている現状では将来性が有りません。約1年分の材料のストックが必要です。 |
4 県内の林業現場ではスギ大径材の出材が増えておりますが、建築材料として需要先が
少ない状況となっています。今後に向け、徳島すぎ、特に大径材の用途・使い方について、
アドバイス頂ければ幸いです。どんなことでも結構ですので、ご記入ください。
※大径材の定義を丸太末口径が34㌢以上(尺上以上)と定義します。
これまで、高樹齢のスギ大径材からは和室に使用される割柱や敷居・長押等の造作材等
が製材され、販売されてきましたが、住宅様式が変化し、そうした需要が少なくなって
おります。こうした大径材丸太の販売先がなく、全国的な課題となっています。
(お答え) 国の住宅施策は大手ハウスメーカーの主導で進められているように感じられます。敗戦後焼け野原から始まった住宅政策はバラックからプレハブ絵変化し日本古来の木造住宅文化を否定し続け、特に高気密高断熱の住宅は雪の降らない温暖な地域には必要ないと考えます。約70年前の南海地震でも戦前の木造住宅は殆ど倒壊しないで今も多くの住宅が存在している。徳島県は自然と共生する伝統の工法を受け継ぐ木造住宅や建築を推進しその文化を後世に継承させる責務があると考えます。その責務を果たせると自然と大口径の木材が受容されると予測できます。高度成長期から日本文化を見直す時期に取り残された木造建築文化を再構築させる最後の時期ではないでしょうか。 |
5 その他、県産材の需要開拓、林業振興、森林整備、技術開発等、何でも結構ですので、
ご意見・ご要望について、ご記入下さい。
(お答え) 徳島県が基金を積み徳島県で使用される木材を委託された徳島県木材協同組合連合会により既存の不使用建物(廃校の校舎等)を使用して木材をストックし建築用の良質な木材を公共工事や市場に供給する事を提案致します。今までの補助金政策とは違い基金は利益を生んでも目減りは致しません。上手くシステムを構築すれば木材価格の上昇も期待でき、また県が管理する事で間違いなく価格上昇分を山に送る事ができ、林業も活性化する事になるでしょう。木材の規格や価格を県が管理する事により粗悪な木材の流出も防ぐ事ができ全国で徳島の木材がブランドとなり県外にも高価格で販売できるようになり、より林業が活性化され雇用も増え山も安定し環境にも貢献する事になります。幸いにも現在徳島県には優秀な林業施策職員が多数います。また木材をストックする為に若い職員も必要になり雇用の促進にもつながります。木材をストックする為の新たな職員の給与は税金でなく乾燥、ストックによる利益で賄う事は充分可能です。この事業による県の出費は必要ありません。木材を購入し1~3年後に県内の公共工事や市場に放出する為その間の資金を基金として積むのがこの提言の趣旨です。補助金施策により良くなった業界は有りません。徳島県知事様がよく言われる経営として林業施策に取り組んで頂けたら幸いです。 |
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