１１．東北地方大震災について、反省点と復興とこれからの街づくり　2011年 4月15日

東北地方大震災で被災された方にお見舞いと亡くなられた方の冥福を祈ります。

 今回の大震災の反省点としてはまず、津波に対しての対策の甘さに尽きます。今回のような津波は過去（８００年前）にありました。大昔から５００～１０００年の間隔でやって来ていることは今までの研究により分かっていた事です。何千億円もかけ防災対策をしてそれが投資費用ほど役に立たなかった事については誰かが責任を取らなくてはいけません。

昔から津波の被害を受けると人々はそのラインより上に住まいを作り、何十年も建つとその出来事を忘れ便利な場所（津波の被害を受ける平野部）に移り住んでいきます。そしてまた同じように津波の被害を受けてきました。

現在は学術と研究が進み周期的な地震や津波についてある程度の予想が立てられる時代となりました。過去にある津波より防災対策が弱いと言うのは無知としか言いようがありません。私は全てではありませんがある程度は人災の被害もあるように感じます。

特に原発事故については明らかな設計ミスです。地震で建物が崩壊したのならこれは構造の設計ミスでしょう。津波で水没して設備が壊れてしまうのは設備の設計ミスです。まして電機を売っている業者の設備が不能となるのは弁解の余地もありません。この原発事故は１００パーセント人災です。明らかな設計ミスです。私は建築の設計を業務としています。もしこのような出来事が私の設計した建物で起きれば損害を請求され賠償金を支払いしなければならないでしょう。ちなみに私も完璧でないので設計ミスに対する保険に入っています。

福島原発の設計で悪い所はもし今回のようなことがあれば大変なことになる事を想定していなかったのでしょう。福島原発の周りの敷地は津波の被害を受けていません。福島原発だけ海に向けて掘り下げたからでしょう。なぜ掘り下げたのかは建物と海の水を汲む揚水ポンプなどのコストを下げる目的と考えられます。最初に述べたように設計者が過去にあった津波を参考に設計をしていたらもとの高台に建設していたでしょう。もちろん津波の被害は受けませんでした。今回の事故もなく一月くらいの停電で収まったと思います。どのメディアも学者もこのような原因についての追求がないのが非常に残念です。

復興と街づくりについて、国交省は今回の津波災害を受け高台に新しい街づくりをするような発表をしましたが、東北地方（三陸）についてはいまさら遅すぎます。またこの地方の将来については早過ぎます。それは今回のような大きな津波は５００年は来ないからです。５００年以上も長きに住める町や建物を創るのならいいでしょうがそうでなければ今高台に上ることは必要ないと考えるのが正解です。国交省は目先の利益や浅ましい考えを捨て、自然の法則をもっと理解してことを進めるべきです。今高台に新しい町を作らなければならないのは東海地方と南海地方です。次の南海地震は１５０年周期の番で今回のような大津波が襲うと２０年前に新聞で研究者の書いた記事を見ました。私はこの記事と今までの歴史を信じて事を進めまたみんなに広めています。次の南海地震は約５０～７０年後です。もしかしたら東海地震と同じになり今回のような松林を越えてくるような津波の来襲もあるかもしれません。国交省は次回の南海地震を前回と同じ100年周期で考えています。100年周期で来れば後３０年位です。津波も小さく現在の防波堤を越えてこないかもしれません。そうなれば良いのですが、歴史は150年を指しています。

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