現場 13 中庄の住宅 新築工事 木造Nハウス工法 |
この設計のテーマは御夫婦の終の住いです。お仕事を退職し子供も巣立ち二人だけの楽しい老後を過ごすために建てる住宅です。最初の顔合せの時、御主人は私のホームページの端から端まで見るだけでなくプリントアウトして持っていました。それを見て私は感動し最高のものを作ろうと決意し仕事にかかりました。平屋を希望し屋根裏にロフトを持つ纏まりのあるプランを見せていただき、建築家としてもっと良いプランをと練りましたが、敷地は角地で住宅としては難しく、基本的にはお施主様の御要望をほとんど満足しているお施主様の間取りを初めて採用することとしました。
平面プラン
立面図
断面図
車の置いてある敷地が建設場所です。
隣の敷地では今まさに建て方が始まるところです。
工事が始まりました。設計にかかる前に建て方していた隣の住宅は完成していました。
掘り方開始状況
造成の地盤は良く締まっているのを確認
基礎下砕石地業の状況
砕石地業工事が終わりステコンの高さを測定しマークしている。
床下の防湿シート敷設状況
この技術により住宅の床下が湿気ることはなくなった。
ステコンクリート上の基礎墨出しを確認する。
基礎墨出しは基礎配筋を組立てる位置を決める為に書かれる。
木造の場合は間取りに合わせて基礎が作られるので間取りが書かれている。
すでに基礎の外型が立ててられ各寸法を確認した。
基礎配筋検査状況。
玄関がスロープになってバリアフリーを実現する為に
一部基礎が高く作られています。
基礎ベースコンクリート打設状況
表面ツルツルに仕上てくれています。
打設後に雨も降りコンクリートの初期養生になりました。
基礎立上り墨出し状況
基礎立上りの型枠位置をベース上にマーキングするのを墨出しといいます。
ここで鉄筋の位置等を確認します。
墨から3cm以下の場合は台直しが必要ですが
規定の範囲内に入っていました。
基礎立上り型枠状況
コンクリートが良好に固まる為に必要な物は適度の気温と水分です。
この時期に雨が降るのは幸運です。
基礎立上りコンクリート打設前の
型枠配筋検査状況。
型枠の精度と配筋の位置を確認しました。
基礎立上りコンクリート打設後確認状況。
使用木材確認状況
梁、母屋材
木材の乾燥状況、節、割れ等の大きさの確認を行なう。
使用木材確認状況
柱材は樹齢50年以上の割り物を使用
木材の乾燥状況、節、割れ等の大きさの確認を行なう。
使用木材確認状況
大黒柱設計は180mm角であったが用意されたのは210mm角
2本用意されていたが左側に決定する。
割り物なので樹齢100年以上の木材である。
基礎天盛状況。
外構工事
フェンス基礎工事
基礎工事が完了し後は建て方を松状況です。
屋根の形状を原寸で板の上に書いています。
原寸図と言います。
屋根の登り梁はプレッカットで加工出来ない為手刻みで加工します。
特に小屋裏が表しになっているので細部まで検討します。
桧の土台です。
土台はプレカットで加工するため、機械に入るのを待っている状況です。
ほとんど腐りにくい赤身の木材を用意してもらいました。
登り梁の手刻みの状況です。
柱の名付(場所を特定)をする為、見つけがよく見えるよう並べています。
上の写真がよく見える場所の柱でほとんど節が有りません。
下の写真は一面だけ見える部分に使用します。
柱の赤白の色や模様を合わせて位置を決めていきます。
基礎工事と玄関周りの境界コンクリートが完了しました。
建て方を待つ状態です。
Nハウス工法の縦落とし込み杉板パネルを作成している状況です。
本美加工された杉板厚30mmを桟木を使いパネル状に仮組しています。
建て方後に邪魔になる桟木は取り外します。
建て方が開始されました。
まずは土台を設置しその上に柱とNハウス工法の壁板厚さ30mm縦落し込み板
を設置しています。
重機を使わず人力で丁寧に施行しています。
建物内部の様子
立てた柱と壁は根起し(垂直を見て)して桟木で控えを取っている。
柱とNハウス工法の壁板厚さ30mm縦落し込み板も設置状況。
材料は建物内に整理して置かれている。
1階の柱とNハウス工法の壁板厚さ30mm縦落し込み板設置完了状況。
2階の床梁を設置し
2階の柱とNハウス工法の壁板厚さ30mm縦落し込み板も設置状況。
2階の柱とNハウス工法の落とし込み壁が設置されている。
2階の柱とNハウス工法の落とし込み壁が完了した状況。
大きな棟木を設置している。
この家で一番大きな材木です。
少人数で丁寧にNハウス工法の落としこみ板を施行した為
建て方を始めて2週間目にやっと建前の日が来ました。
棟梁が棟木に酒、塩、洗い米を奉り工事の安全を祈願しています。
棟梁が建物の四隅に酒を奉り工事の安全を祈願しています。
登り梁の垂木を設置して無事に建て方が完了しました。
建て方が完了した後は屋根の下地を作ります。
長い大きな板は梁や母屋の小口を風雨から守る破風です。
たくさん積まれている本実加工された厚さ30mmの杉板は野地板です。
大屋根の破風板が設置され屋根の形が分かるようになりました。
破風板は建物から庇を支える為に出て来ている
梁や母屋の小口を隠すように設置されます。
登り梁垂木の設置状況
大きな登り梁垂木は釘ではなく太く長いボルト(コーチボルト)で固定されている。
登り梁垂木の棟部分は棟木を貫通するように貫通ボルトにて固定されている。
台風や地震による外力から屋根の変形を防ぐ箇所である。
破風の棟部の継ぎ目は隙間やズレが起きないよう
雇いサネで施行されている。
外部と内部の仕切り部分には面戸板により建物の機密性を確保している。
間仕切部分にも設置する。
野地板張り施行前に工事監理者として金物の確認と屋根下地材の不陸及び
面戸板の施工状況を確認する。
屋根下地の野地板杉厚30mmの施工の状況
玄関前の大きな庇
雨の日も車に濡れずに乗り降りできるようしている。
野地板野施工状況
大きな釘を機械で打ち込んでいる。
野地板施工後の室内の状況
2階の屋根裏部屋はこの状態で天井は仕上がり
壁筋交いの施工状況
Nハウス工法の縦落とし込み杉板に2本づつビス止めをしている。
この施工により壁の板と筋交いが一体となり地震力に対抗し
柔軟かつ強靭な壁体となる。
大屋根の野地板施工完了状況。
家の形がはっきりと分かるようになった。
屋根の防水シート張り施行の状況
グリーンの防水シートの上にモラサンを敷き2重張りとしている。
屋根の雨漏りはこのシートが防ぐ事になる。
筋交い金物の取り付け状況
屋根資材搬入状況
屋根瓦は和型のいぶし粘土瓦
耐久力と断熱性を確保する為防腐処理をした瓦桟を取り付け
その間にスチレンボードを挿入する。
屋根瓦施工状況。
瓦葺き施工状況
軒先から葺き始めます。軒先は雨仕舞の良い万十瓦にしました。
瓦葺きの下に敷き込む断熱材
瓦葺き施工状況 地葺きの状況
地瓦葺き施工状況
一列ずつ下から上に釘で取り付けています。
断熱材を設置している状況。
玄関土間コンクリート打設状況
この住宅の玄関は完全バリアフリーで玄関土間とホールは同じ高さになります。
その為木部とコンクリートが接する部分があり防水シートと断熱材を挟んで
木部の腐食を防ぎます。
屋根の地瓦葺き施工完了の状況
屋根瓦葺き工事完了状況 東面
足場に上り施工状況を確認しました。
屋根瓦葺き工事完了状況 西面
いぶし瓦は光を浴びて表情を変える所が美しい。
造作状況
小窓は縦落とし込み板を切り欠きして設置します。
上下左右に補強枠を設置しています。
リビング吹抜け部分
主寝室部分
床を張り、扉を設置すれば完成です。
2階造作状況
床張りが終わり養生しています。
2階造作状況
床張りが終わり養生しています。
右側の低い部分は納戸になっている。
屋根工事が終わり外壁工事に取り掛かっています。
白いシートは透湿防水シートです。
このシートで暴風時の雨漏りを防ぎます。
大変重要な工事である。
北面の透湿防水シート施工状況。
外壁サイディング施工状況
外壁は3×10版のサイディングを採用しています。
施工は板が大きく、重く大変ですが。目地が少ない分雨漏り事故が少ない。
玄関側の外壁は杉板厚30mm重ね張りで仕上ます。
私の住宅の特徴のひとつです。
耐久力があり長期間、雨漏り事故を防ぐ伝統の張りかたです。
外壁、杉板厚30mm重ね張りで工法の完了した状況
仕上保護塗装を施工承認するために張付け状況の検査をしました。
外壁、防火サイディング工事が完了した状況。
外部の木部保護塗装完了状況 南、東面
外壁工事が完了したので、外部足場を外す前に仕上検査を行ないました。
外部の木部保護塗装完了状況 北、東面
南、東面
白い外壁と木のコントラストが美しい。
ツートンカラーが今風である。
箱階段組立状況
階段と化粧棚が一体となっている。
組立てる順序が難しそう。
箱階段施工状況
階段段板部分がほぼ完成
階段施工状況
階段、化粧棚、手摺子が一体となったデザイン。
親柱の上には手で持つ球が設置される。
脱衣室の壁下地施工状況
張られている厚12mm耐水合板の上に掃除のしやすい
メラミン化粧版が張られる。
便所から廊下、つき当たりは階段下の物入
寝室造作状況
南側
天井が斜めになっていて、隣の方丈と繋がっている。
寝室造作状況
北側
物入、クローゼットの中も杉板で作られている。
外構工事
外部土間、犬走り配筋状況
外構工事
外部土間、犬走りコンクリート打設状況
玄関前のスロープは滑り止め仕様にしています。
外構工事
南側の木製デッキ施工状況
木製デッキ裏と下地材は施工前に保護塗装を行なっています。
使用木材は全て防腐処理材を使用しています。
建物が完成 南東面
外構工事(板塀工事)状況
柱は耐久力と暴風対策の強度を確保する為鉄骨の溶融亜鉛メッキを採用。
建物が完成 北東面
道路に面する小窓には木製の紀州格子が取り付けられている。
外構工事の板塀と共に保護塗装が施される。
電力と通信線が引き込まれて仮設の電柱も取り外されている。
外構工事の板塀施工状況
割れ止め防腐処理された杉板厚30mmを鉄骨柱に取り付けている。
板塀や紀州格子に保護塗装が施され外構工事も完成!
近い内に竣工写真を撮影し工事監理も終了となります。